न (n)と「ン」の発音の違い

न (n)の音を含んだ単語は多くあります。例えば、दुकान(お店)、तीन(3)、उनको(彼らを、彼らに)などです。これらの発音にはあるポイントがあります。

न (n)と「ん」は同じ音ではない

ヒンディー語のन (n)は、舌先を歯茎と前歯の境目あたりに付けて、息を鼻から出す音です。日本語や英語にもある音ですので、この音を出すこと自体は難しくありません。

問題となるのは語末や語中で潜在母音を含まない場合、つまり子音のみで発音される場合です。例として、दुकान(お店)、तीन(3)、उनको(彼らを、彼らに)の発音を取り上げます。下記の通り、カタカナで発音を表記するとन (n)は「ン」で表されます。

दुकान(お店) ドゥカーン
तीन(3)   ティーン
उनको(彼らを、彼らに) ウンコー

しかし、このカタカナをそのまま読み上げてしまうと、ヒンディー語のन (n)とは異なった発音になってしまいます。なぜなら、日本語の「ン」は舌先を付けずに発音する場合があるためです。ヒンディー語のन (n)は舌先を歯茎と前歯の境目あたりに付けて発音するため、「ン」よりもむしろ「ヌ」の音に近いです。

दुकान(お店) ドゥカーヌ
तीन(3)   ティーヌ
उनको(彼らを、彼らに) ウヌコー

「ヌ」のように舌をしっかり弾くようにして発音してください。以前、Twitterでउनकोが「ウンコ」に聴こえるという話が上がっていましたが、「ウンコ」の「ン」は舌がどこにも付かないので音が異なります。実際のところは「ウヌコー」が一番近い表記ではないかと思います。

日本語の「ン」は後に続く音によって発音が変わる

न (n)の音を適切に発音できない理由として、日本人は「n」=「ン」だと考えているのに加え、日本語の「ン」の音自体が変化していることに気づいていないためです。日本語の「ン」の音は、後ろに来る音によって[m]、[n]、[ŋ]、[ɴ]、鼻母音などに変化しています。舌や唇の動きに注意して下記の日本語を発音してみると、実感できると思います。

①ペ[peɴ]
②カカン[kaŋaɴ]
③ドドン[dondoɴ]
④ババン[bambaɴ]

①語尾の「ン」は鼻から音が出ています。一方、②~④の語中の「ン」のように後ろに音が続く場合は、次の音を出すための舌や唇で「ン」の音が発音されます。④の「ン」は次の「バ」を言うために唇が「ム」のように閉じられているのが分かると思います。このように日本語の「ン」は音が変化するため、発音をカタカナで表記する際には注意が必要です。

न (n)の音をしっかり舌を付けて発音できると、ネイティブの発音に近づきますので注意してみてください!

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