否定辞 नहीं と語順

否定文は否定辞 नहीं [nəhĩː](ナヒーン)を使います。[nə]は狭い「ア」の発音であるため、「ネヒーン」のように聞こえることもあります。नहीं を置く位置は、動詞の前です。

コピュラ動詞の否定文

コピュラ動詞の前に否定辞 नहीं を置きます。

(例)वह अमरीकन है 彼はアメリカ人です
  →वह अमरीकन नहीं है  彼はアメリカ人ではありません

動詞が言わなくても明確であったり、繰り返しを避けたい場合は動詞が省略されることがあります。

(例)मैं भारतीय नहीं (हूँ), जापानी हूँ  私はインド人ではなく、日本人です

一般動詞の否定文

一般動詞の前に否定辞 नहीं を置きます。

(例)मैं हिन्दी पढ़ता हूँ 私はヒンディー語を勉強しています
  → मैं हिन्दी नहीं पढ़ता हूँ 私はヒンディー語を勉強していません

コピュラ動詞は省略されることがあります。

(例)मैं हिन्दी नहीं पढ़ता (हूँ) 私はヒンディー語を勉強していません

複合動詞や進行形の文では動詞が二つありますが、最初の動詞の前にनहीं を置きます。文によっては二つ目の動詞の前に置くこともあります。また、行為の完了を表す複合動詞は、否定文と一緒に使うこと自体が稀であることに注意してください。

(例)मैं हिन्दी नहीं पढ़ सकता (हूँ) 私はヒンディー語を読むことができません
   मैं हिन्दी पढ़ नहीं सकता (हूँ) 私はヒンディー語を読むことができません(頻度低)

(例)उसने जवाब नहीं दे दिया 彼は返事をしなかった(頻度低)

(例)मैं चाय पी नहीं रहा (हूँ) 私はチャイを飲んでいません

否定命令文

「~しないでください」という否定の命令文を作る際は、न [nə]または मत [mət]を動詞の命令形の前に置きます。न のほうが否定の意味合いが弱く、丁寧な表現になります。न と मत の使い分けは下表の通りです。

主語否定辞
आप あなたन [nə] ナ
मत [mət] マト
तुम 君
तू お前न [nə]

(例)चिंता न कीजिए 心配しないでください

関連文法事項:命令文